代表挨拶

少年のこころの家「ロージーハウス」
はじめまして、大沼(佐竹)えり子です。
私は,平成13年11月より,保護司として少年の更生支援や少年の悩みに耳を傾け,少年たちとともに歩んでまいりました。ある時、少年院で更生に向けて頑張っている少年から手紙が届きました。この少年は,もう十分社会復帰ができるにも関わらず、確固たる引受人や引き受け先がないために仮退院時期が1年経過しても出院出来ずにいました。この少年には家族がいません。社会に戻っても誰も頼る人がいないのです。それなのに少年は私宛の手紙に「頑張ります」と力強く書いていました。驚いたことに、このように誰にも引受けてもらえず,仮退院ができずにいる少年が他にもいることをこの時初めて知りました。また,虐待やいじめを受けている少年たちが増加しているという状況を目にし,被虐待児やいじめを受けた少年たちが心安らぐ居場所の必要性を感じておりました。このような少年たちのために,「彼らの帰る家をつくりたい」,そう思うようになり,平成20年10月,NPO法人ロージーベルを設立し,少年の家の立ち上げに着手しました。
ロージーベルでは,少年の家を立ち上げるため,少年たちがおかれている現状を多くの皆様に知っていただき,ご協力をいただくため,ホームページや講演会等を通じ情報発信してまいりました。また,H13年から13年に亘り少年院で更生に向けて頑張っている少年たちにDJ放送を通じエールを贈り続けております。そんなロージーベルの活動に,多くの方々のご理解とご協力を頂き,平成23年1月より,少年たちの帰る家,「ロージーハウス」を運営開始することができるようになり、少年たちと共に日々幸せを感じ、笑顔を絶やすことなく、独立への誘いを続けております。こんなに早く運営を開始し、少年たちを受け入れることができますことは、当法人を支えてくださる多くの皆様のおかげと、心より感謝申し上げます。
ロージーベルは今後も,スローガンである「たった一つの笑顔に会うために」、少年たちの声に耳を傾け,一人でも多くの少年たちの悲しみや苦しみが「ほほえみ」に代わることを信じて支援活動を続けてまいります。多くの皆様とともに,それぞれが持つその優しい心のベルを奏で、その力で悲しいベルの音が幸せの音に変わるよう、共に沢山の幸せのベルの音を日本中に響かせて行きたいとこころから願っております。
平成24年11月  NPO法人ロージーベル 
理事長 大沼えり子拝