平成27年度通常総会、講演会&パネルディスカッションを開催しました

平成27年度通常総会
平成27年5月17日(日)午後1時から、仙台市戦災復興記念館4階研修室において、平成27年度通常総会を開催し、13名の正会員にご参加いただきました(委任状出席を除く)。
佐竹えり子理事長の挨拶に続いて、議長(理事長)および署名人が選出され、議事に入りました。
第1号議案 平成26年度事業報告及び平成26年度会計報告
立岡副理事長から平成26年度事業報告及び会計報告、須田監事から監査報告がなされ、満場一致で了承されました。
第2号議案 平成27年度事業計画(案)及び平成27年度会計予算(案)
立岡副理事長から平成27年度事業計画(案)及び平成27年度活動予算(案)について説明がなされ、満場一致で承認されました。
第3号議案 役員任期満了及び改選
議長(佐竹理事長)より、任期満了となった理事と監事の任期満了と改めて選任する事について説明がなされ、満場一致で承認されました。
そして理事長に佐竹えり子理事、副理事長に立岡学理事が互選により選任され、総会は無事閉会いたしました。
講演会&パネルディスカッション
平成27年度通常総会終了後、基調講演として学校心理学・アンガーマネジメントの専門家として数多くのスクールカウンセリングを行い、早稲田大学教育学部で研究・教授を務められている本田恵子先生より「虐待が子どもに及ぼす影響と、その行動と対策」というテーマでご講演を賜りました。
虐待する側の背景や虐待を受けている子どもが置かれている環境、問題行動や非行に至る影響等について、実際の事例や映像を使い、講師の専門分野と脳科学との関連を交えてご説明いただき、子どもへの対応方法等についてもご教示いただきました。
本田先生の講演後は「震災4年後の子どもたちの現状について」をテーマに、本田先生と宮城県名取市閖上保育所元所長で、現在は防災教育市民団体「ゆりあげかもめ」代表である佐竹悦子先生・精神科医でみやぎ心のケアセンター地域支援部長の福地成先生をパネリストに迎え、弁護士の勝田亮先生に進行役を務めていただき、パネルディスカッションを行いました。
東日本大震災時から現在も被災者のケアを行っておられるパネリストの皆様から、主に以下についてディスカッションしていただきました。
  • 子どもたちに現れている震災による影響と思われる言動・実情について。そして、その言動から子どもの心理をどのように読み取り解釈し、支援していくべきか。
  • 地域住民が被災した子どもたちの為にすべき事、その為の地域への必要な支援、防災教育を地域と共に行う事の大切さ。
  • 支援する側が心得なければならない事、被災者に本当に必要なボランティアのあり方。
被災者支援や子ども支援団体関係者やボランティアを行っている方・教員等52名の様々なお立場の方にお越しいただきました。参加者の皆さまからは、ご自身の活動や仕事に活かしていきたいとの感想を多数いただきました。
アンケートに回答していただいた方の内いくつかをご紹介いたします(抜粋要約)
  • 虐待・非行のプロセスを分かりやすく具体的にお話しいただき、自分の知識の欠けていた部分を埋められた。
  • 実際の子どもの様子を映像で観たおかげでイメージが掴め、問題行動をする子どもへの対応の仕方が分かった。
  • 震災後の時系列での子どもの表現の変化を知ることができ、支援について客観的視点を学べた。
  • 子どもとの接し方について考えさせられた。半端な知識ではなく、よく勉強して対応する必要性に気づかされた。
  • 沿岸部の生徒たちの「荒れ」が顕著に表れており、地域が壊れたことによる影響が見えてきているのが「4年後」なのだろうと感じた。
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講演:「虐待が子どもに及ぼす影響と、その行動と対策」
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本田恵子先生
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パネルディスカッションの様子
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佐竹悦子先生